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宇和ゴールドの血圧への影響と薬との相性は?効果・効能もご紹介!

宇和ゴールドの血圧への影響と薬との相性は?効果・効能もご紹介!
鈴木亜子
監修者

鈴木亜子

管理栄養士

宇和ゴールドは、愛媛県で栽培される河内晩柑(かわちばんかん)という柑橘のブランドの一つ。そんな宇和ゴールドの血圧への影響や血圧の薬との相性について、気になっている方も多いでしょう。この記事では、宇和ゴールドと血圧の関係や薬との相互作用について解説します。宇和ゴールドを食べることで期待できる効果についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

宇和ゴールドの血圧への影響と降圧剤との相性

河内晩柑は「和製グレープフルーツ」と呼ばれる柑橘の一種「文旦(ぶんたん)」の仲間。見た目がグレープフルーツとよく似た宇和ゴールドの、血圧への影響や内服薬との相性について解説します。

宇和ゴールドは降圧剤との相互作用に注意が必要

血圧を下げる薬(降圧剤)を服用している方は、宇和ゴールドの摂取にも注意が必要です。

その理由は、グレープフルーツや宇和ゴールドには「フラボノイド」や「クマリン類」という成分が含まれており、これらの成分が血圧の薬を代謝する酵素の働きを妨げてしまうためです。この作用により血圧の薬の効果が強く出てしまい、血圧が下がりすぎたり頭痛やめまいが現れたりする可能性があります。特に「カルシウム拮抗薬」というタイプの血圧の薬は、グレープフルーツや宇和ゴールドの果肉や皮に含まれるフラノクマリン類との相互作用が強いとされています。

グレープフルーツや宇和ゴールド以外に注意が必要な主な柑橘類は、以下の通りです。

  • 夏みかん
  • ダイダイ(サワーオレンジ)
  • 絹皮
  • スウィーティー
  • はっさく
  • 晩白柚(ばんぺいゆ)
  • 金柑
  • ライム

一方、温州みかんやオレンジ、レモン、ゆず、日向夏などは、相互作用の心配は低いとされています。

宇和ゴールドを食べるときの注意点

フラボノイドを多く含む薄皮を取り除いて食べる、少量の摂取にとどめジュースの引用は避けることなどを意識すれば、副作用の影響が抑えられる可能性があります。しかしフラボノイドやクマリン類が降圧剤の代謝に及ぼす影響には個人差があり、必ずしもそうとは限りません。それを考えると、薬を飲んでいる間は宇和ゴールドの摂取を避けたほうが安心かもしれません。

他に服用している薬の種類や量によっても、影響の程度が異なる可能性があります。宇和ゴールドと薬との相互作用については、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

宇和ゴールドに含まれるヘスペリジンの働き

降圧剤の効き目に影響を与えるフラボノイドは、柑橘類の薄皮や白い筋に多く含まれる機能性成分「ヘスペリジン」です。ヘスペリジンは、血流促進や血圧上昇抑制、血中脂質の改善作用など多くの効果が期待できるといわれています。

生活習慣の改善で高めの血圧を改善したいと考えている方は、宇和ゴールドを薄皮ごと摂取してみると良いでしょう。宇和ゴールドを薄皮ごと摂取するには、スマイルカットにするのがおすすめです。

宇和ゴールドの栄養成分

血圧に影響を与えるヘスペリジンのほか、宇和ゴールドには体に欠かせない糖質やビタミン・ミネラルが含まれています。

宇和ゴールド(河内晩柑)の基本的な栄養成分は以下の通りです(可食部100gあたり)。

栄養素と含有量
栄養素 含有量
エネルギー(カロリー) 38kcal
たんぱく質 0.7g
脂質 0.2g
糖質 8.5g
食物繊維
水溶性食物繊維 0.3g
不溶性食物繊維 0.3g
食物繊維総量 0.6g
ビタミンA
β−カロテン 38μg
β−クリプトキサンチン 7μg
ビタミンE:α−トコフェロール 0.2mg
ビタミンB1 0.06mg
ビタミンB2 0.02mg
ナイアシン 0.3mg
ビタミンB6 0.05mg
葉酸 13μg
パントテン酸 0.13mg
ビタミンC 36mg
カリウム 160mg
カルシウム 10mg
マグネシウム 10mg
0.1mg
亜鉛 0.1mg
0.03mg
マンガン 0.02mg

宇和ゴールドは、他の果物と比べてもカロリーや糖質は控えめ。コラーゲンの生成に欠かせないビタミンCや、高血圧の予防や改善に役立つカリウムは、他の柑橘類と同程度含まれています。

宇和ゴールドがもたらす効果・効能

宇和ゴールドに含まれるビタミンCは、コラーゲンの合成や体内の抗酸化に関わるビタミンで、肌や血管など体を若々しく保つことに関わります。美肌づくりのほか、カリウムによる血圧を正常に保つ作用と併せて生活習慣病の予防が期待できるでしょう。

またビタミンCは、ヘスペリジンとともに病原菌やウイルスから体を守る免疫機能を正常に働かせることに役立ちます。

さらに宇和ゴールド(河内晩柑)には、発がん抑制や認知機能の維持・改善効果などが期待できることが報告されています。

まとめ

愛媛県で栽培される河内晩柑のブランド「宇和ゴールド」は、グレープフルーツと同様に血圧を下げる薬(降圧剤)を内服している場合は摂取に注意が必要です。宇和ゴールドには、降圧剤の作用を強めるフラボノイドやクマリン類が豊富に含まれているため、同時に摂取すると血圧が下がりすぎるといった副作用が生じる恐れがあります。降圧剤を服用している方は、宇和ゴールドの摂取について医師や薬剤師に相談するのがおすすめです。一方、血圧の薬を服用していない血圧高めが気になる方は、宇和ゴールドのヘスペリジンが役に立つかもしれません。摂取に注意が必要なケースはありますが、宇和ゴールドは健康や美容に役立つ成分がたっぷりの柑橘です。

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鈴木亜子
監修者

鈴木亜子

管理栄養士

大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。

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