柑橘の一種、河内晩柑。近年人気が高まっている品種でもあります。甘くてジューシーで果汁豊富な河内晩柑ですが、美味しさをキープするには常温で保存すべきなのか、冷蔵のほうが良いのか、悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。
この記事では、河内晩柑を美味しく保存するおすすめの方法や、河内晩柑の身体に嬉しい栄養素などについて、解説します。
河内晩柑とは?
河内晩柑とは熊本県で発見された柑橘で、鮮やかな果皮がグレープフルーツに似ていることから「和製グレープフルーツ」と呼ばれています。
しかし、グレープフルーツのような苦みはありません。果汁が豊富で、さっぱりと甘くジューシーな味わいが特徴です。
主な産地は、愛媛県宇和島市です。宇和島市で栽培されている河内晩柑は「宇和ゴールド」と呼ばれ、ブランド柑橘として全国的にも人気となっています。
旬の時期は、4月下旬から6月下旬頃です。
保存方法
では、河内晩柑を上手に保存するには、どうしたらいいのでしょうか。ここからは、河内晩柑の美味しさをキープできる保存方法をご紹介します。
高温や多湿を避けて保存
河内晩柑は、高温や多湿を避けて保存しましょう。
気温や湿度が高すぎると、果実が傷んでしまいます。風通しがよく、直射日光の当たらない冷暗所で保存するのがベストです。数日間は、そのまま保存できます。
河内晩柑のみずみずしさを、キープできるでしょう。
夏は冷蔵庫の野菜室で保存
室温が高くなる夏場であれば、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
旬の終わりの6月頃は、梅雨の時期でもあります。気温や湿度も上がりやすいため、常温ではなく冷蔵庫の野菜室での保存がおすすめです。
ただそのまま冷蔵庫に入れてしまうと、果実の水分が蒸発してしまいます。河内晩柑本来のジューシーさが失われてしまうかもしれません。野菜室で保存するときは乾燥を避けるため、果実を新聞紙で包み、ポリ袋に入れて保存するようにしましょう。およそ1週間程度、保存できます。
冷凍保存も可能
河内晩柑は、冷凍保存も可能です。
冷凍保存するときは皮を剥き、果肉をフリーザーバッグやタッパーに入れて保存しましょう。約1か月ほど、保存可能です。
食べる数時間前に常温に戻して半解凍すれば、シャーベットのような味わいが楽しめます。ジュースにしたり、ヨーグルトにトッピングしたりなど、アレンジもしやすいでしょう。
すぐに食べきれないというときは、冷凍保存の活用もおすすめです。
河内晩柑の栄養素と健康効果とは?
河内晩柑は美味しいだけじゃありません!健康にも嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
ここからは、河内晩柑の栄養素と健康効果について、解説しましょう。
ビタミンC
河内晩柑に含まれている栄養素の1つ目は、ビタミンCです。ビタミンCには、以下のような健康効果が期待できます。
抗酸化作用
ビタミンCは強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素による体内の老化や酸化を抑えます。また、シミの原因となるメラニン色素の無色化や動脈硬化の予防にも寄与します。
コラーゲンの生成を助ける
ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かせない役割を果たします。コラーゲンは皮膚、骨、筋肉などを丈夫に保ち、細胞と細胞をつなぐ接着剤としても機能します。
免疫能を高める
ビタミンCは免疫力を向上させ、感染症や風邪を予防する助けになります。
食物繊維
河内晩柑に含まれている栄養素の2つ目は、食物繊維です。食物繊維には、以下のような健康効果が期待できます。
便通を整える
食物繊維には便通を整える効果があります。大腸に到達した食物繊維は水分を取り込み、便のかさを増やして腸を刺激します。これにより、便が排出されやすくなります。
肥満予防、血糖値の上昇を抑える
食物繊維は脂質や糖質を吸着して体外に排出する働きがあります。摂取することで、肥満の予防や改善が期待できるでしょう。また、食物繊維には、血糖値の急激な上昇を抑える効果があるといわれています。
カリウム
河内晩柑に含まれている栄養素の3つ目は、カリウムです。カリウムには、以下のような健康効果が期待できます。
高血圧予防
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出してくれるので、血圧を下げる効果があるといわれています。
むくみ改善
カリウムは体内の浸透圧を調整し、余分な水分を排出する効果があります。水分や塩分を摂りすぎてむくみが気になるときに、積極的に摂取するとよいでしょう。
ヘスペリジン
河内晩柑に含まれている栄養素の4つ目は、ヘスペリジンです。ヘスペリジンとは、河内晩柑の薄皮やスジに含まれている成分のことで、摂取することで以下のような健康効果が期待できます。
血流の改善
ヘスペリジンは末梢血管を強化し、血流を改善する効果があるといわれています。
高血圧予防
ヘスペリジンを摂取することで血圧の上昇を抑制し、高血圧症の予防にも効果があるといわれています。
血中脂質の低減
ヘスペリジンは血液中の中性脂肪値やコレステロール値を改善する効果があるといわれています。
まとめ
河内晩柑とは、爽やかな甘さとみずみずしい果汁が特徴の柑橘です。見た目がグレープフルーツに似ていることから「和製グレープフルーツ」とも呼ばれています。
河内晩柑のジューシーさをキープしたまま保存するには、
- 高温や多湿を避けて常温で保存する
- 夏場は冷蔵庫の野菜室に入れて保存する
などの方法がおすすめです。冷蔵保存する際は乾燥を避けるために、新聞紙やポリ袋に包んで保存しましょう。
河内晩柑には、ビタミンCや食物繊維なども豊富に含まれています。栄養豊富な河内晩柑を、ぜひ上手に保存して、最後まで美味しく食べてくださいね。