愛媛県で栽培されている河内晩柑、宇和ゴールド。さっぱりとした味わいで、人気の柑橘です。でも、宇和ゴールドとはそもそもどんな果物なのか、糖度や旬の時期など、知らないことも多いのではないでしょうか。
この記事では宇和ゴールド（河内晩柑）の特徴や、健康への効果などについて解説します。
宇和ゴールド（河内晩柑）の特徴
宇和ゴールド（河内晩柑）とは河内晩柑の一種で、主に愛媛県宇和島市で栽培されています。ミカン科ミカン属の柑橘なので、みかんの仲間だといえるでしょう。
黄色い果皮で、見た目はグレープフルーツにそっくり。「和製グレープフルーツ」とも呼ばれています。グレープフルーツのようなほろ苦さはなく、さっぱりとした味わいです。滴るほどの豊富な果汁も特徴で、ジューシーさも楽しめるでしょう。
宇和ゴールド（河内晩柑）の糖度はどのくらい？
宇和ゴールド（河内晩柑）の糖度は11度～12度程度で、収穫期によっても異なるようです。
温州みかんの糖度が10度～13度程、グレープフルーツの糖度は10度程だといわれています。宇和ゴールドは温州みかんよりさっぱりしており、グレープフルーツよりも甘みを感じやすいかもしれません。
先ほどもお伝えしましたが、宇和ゴールドは収穫期によっても味わいが異なります。収穫期ごとの味わいの特徴などについては、次の見出しで解説しましょう。
食べ頃や旬の時期
宇和ゴールド（河内晩柑）の旬の時期は、4月から7月頃です。
4月から5月頃に出回る宇和ゴールドは、果汁の豊富さが特徴です。ジューシーながらもさっぱりとした味わいが楽しめるでしょう。
5月から6月頃に出回る宇和ゴールドは、甘み酸味共に強く、濃厚な味わいが特徴です。7月以降に出回る宇和ゴールドは適度に水分が抜けて、よりさっぱりと食べられます。宇和ゴールドの香りも強くなるので、特有の風味も楽しめるはずです。
どんな味わいの宇和ゴールドが食べたいかによって、食べ頃も異なります。旬の時期に食べ比べしてみてもいいかもしれません。
高血圧でも食べて大丈夫？宇和ゴールドの健康効果
宇和ゴールド（河内晩柑）には、嬉しい健康効果も期待できるといわれています。では、具体的にどのような効果があるのでしょうか。ご紹介しましましょう。
高血圧でも食べて大丈夫？薬の飲み合わせ
結論からお伝えすると、高血圧の方でも高血圧の薬（降圧剤）を服用していなければ宇和ゴールドを食べても問題ありません。降圧剤を飲んでいる方でも、薬の種類が「カルシウム拮抗薬」でなければ大丈夫です。
柑橘類と降圧剤の同時摂取が問題視されるのは、含まれるフラボノイドやクマリン類と呼ばれる成分の影響で、グレープフルーツなどにはこれらの成分が多く含まれています。これらの成分は体内でカルシウム拮抗薬を代謝する物質の働きを妨げてしまうため、同時に摂取することで降圧剤が効きすぎてしまい、血圧が下がりすぎたりめまいや頭痛などの症状が出たりする可能性があります。
宇和ゴールドを始めとした河内晩柑の薄皮にはフラボノイドが多いものの、果肉にはそれほど含まれていません。薄皮を取り除いて食べたり食べ過ぎないように意識したり、ジュースの摂取を避けたりすれば、比較的安全に食べられるといえるでしょう。
ただし、フラボノイドやクマリン類が降圧剤の代謝に及ぼす影響には個人差があります。薬との相互作用について不安がある場合は、宇和ゴールドの摂取を避けたほうが安心かもしれません。
宇和ゴールドと降圧剤の詳しい相互作用については、かかりつけの薬剤師に相談することをお勧めします。
糖尿病性認知症に効果があるとの研究結果も
宇和ゴールド（河内晩柑）は、糖尿病性認知症にも効果があるとの研究結果も出ています。
糖尿病性認知症とは、糖尿病の合併症のことです。アルツハイマー型の認知症は記憶力をつかさどる脳の海馬の障害ですが、糖尿病性認知症は脳全体に障害が起こります。歯磨きや洗顔ができなくなったり、料理ができなくなったりといった、段取りを立てて物事を進めることができなくなるのが主な症状です。
宇和ゴールドを始めとした河内晩柑には、オーラプテンという成分が含まれています。オーラプテンには脳の炎症を抑える効果があり、認知機能低下を予防できる可能性があるそうです。
まとめ
宇和ゴールドは、愛媛県宇和島市で主に栽培されている河内晩柑の一種です。豊富な果汁とさっぱりした味わいから、「和製グレープフルーツ」とも呼ばれています。旬の時期は4月から7月頃です。
宇和ゴールドは、糖尿病性認知症の予防にも効果があるといわれています。美味しいだけではなく、食べて健康になれるのは嬉しいですよね。
柑橘大国、愛媛県の宇和ゴールド。ぜひ旬の時期に食べてみてはいかがでしょうか。
